浮世絵 街道絵(浮世絵東海道五十三次) 
 
    

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浮世絵東海道五十三次01 品川(しながわ)

川崎  ←2里18丁 品川  2里→ 日本橋

 東海道分間之図  編:遠近道印 絵:菱川師宣  出版年:元禄3年(1690)

品川宿
 品川宿は東海道最初の宿場。主要街道の最初の宿場である奥州道中の「千住」、甲州道中の「内藤新宿」、中山道の「板橋」とともに江戸4宿の一つで、その中でも品川宿が最も規模が大きかった。もっとも江戸を発った旅人が日本橋から僅か2里しか離れていない品川宿に宿泊するとは思えない。また江戸に向かう旅人もあとわずかな行程しかない品川で宿泊するとも思えない。
 旅人の宿泊がほとんどないと思われる品川宿が江戸4宿で最も規模の大きな宿場であったのは行楽地、歓楽街として有名であったことによる。旅人ではなく行楽客相手の商売で成り立っていた。品川宿の近くに桜の名所の御殿山や東海寺、紅葉の海晏寺があり、高輪から品川にかけての海岸は月や海を見る観光客のための茶屋が軒を連ねていた。近郊の川崎大師や少し足を延ばして江の島や大山へ向かう観光客の休息場所としても人気があったようだ。また品川湊があり廻船の停泊地もあった。
 旅が以前と比べれば安全になったとはいえ、まだ何が起こるか予断できない時代。江戸を出て再び戻ってこられるか、そんな不安を抱いて旅発つ人を見送るため、品川宿は送別の場所でもあったようだ。元禄7年(1694)5月松尾芭蕉は品川宿で「麦の穂を便(たより)につかむ別れ哉」の句を残し、弟子たちに見送られて西国に向かった。芭蕉はその年の10月京都にて死去し再び江戸に戻ることはなかった。(※見送りは川崎宿との説があるが、私は品川宿であったと思う。)
 江戸末期、天保年間の頃の品川宿は北品川宿、南品川宿と北品川宿のさら高輪寄りの徒歩(かち)品川宿の三宿からなっていた。徒歩品川宿は宿場が負担する伝馬と徒歩人足のうち伝馬が免じられて徒歩人足だけを負担する。本陣が1軒、脇本陣2軒、旅籠屋111軒、水茶屋64軒、人口は7千人程で宿場の総延長は2kmにも及んだ。また度々の禁令にも拘わらず旅籠や茶屋は飯盛女(遊女)を抱え、吉原遊郭をも凌ぐほど盛況であったようだ。


東海道五十三次之内 品川・日之出
絵:歌川広重  出版年:天保4年(1833)~ 版本:保永堂 

北斎東海道・品川 
絵:画狂人北斎(葛飾北斎)  出版年:享和年間(1801~1803)

駅路の鈴(東海道五十三次)・品川 
絵:北斎  出版年:

道中画譜・品川   
絵:前北斎為一(葛飾北斎)  出版年:天保1年(1830) 版元:東壁堂 

東都名所一覧 品川 
絵:北斎辰政(葛飾北斎) 出版年:寛政12年(1800)  

東海道五十三次・品川 
絵:歌川広重  出版年:天保13年(1841) 

五十三駅景色入美人画・品川 
絵:歌川国貞  出版年:天保年間 版元:佐野屋喜兵衛

東海道五十三対・品川 
絵:歌川国芳  出版年:天保年間 

東海道五十三次細見図会・品川
絵:歌川広重  出版年:天保14年(1843)~弘化4年(1847)

東海道風景図会・品川   
絵:歌川広重  出版年:嘉永4年(1851)  

 役者見立東海道五十三次駅・品川  五十路の駅(東海道五十三次)・品川
  絵:三代豊国 出版年:嘉永5年(1852)   絵:三代歌川豊国 出版年:嘉永5年(1852) 

双筆五十三次・品川 
絵:三代歌川豊国 歌川広重  出版年:安政1年(1854)

五十三次図会・品川 
絵:歌川広重  出版年:嘉永年間(1848~1854)

五十三次名所図会・品川 
絵:歌川広重  出版年:安政2年(1855)

 東海道名所風景 品川  末広五十三次 品川
絵:三代豊国 出版年:文久3年(1863)  絵:芳年 出版年:慶応1年81865) 

江戸名所花暦 品川宿二十六夜待の図
絵:長谷川雪旦 出版年:天保8年(1837) 

 江戸名所図会 品川駅
絵:長谷川雪旦 出版年:天保5年(1834) 

  江戸名所図会 御殿山花見
絵:長谷川雪旦 出版年:天保5年(1834) 

  江戸名所図会 品川牛頭天王神輿洗いの図
絵:長谷川雪旦 出版年:天保5年(1834) 

 東都名所 御殿山花見 品川全図 
絵:歌川広重 出版年:天保14年(1843)~弘化4年(1847)  

 江戸名所 品川沖潮干狩 
絵:重信 出版年:嘉永5年(1852)  

  江戸名所図会 品川潮干
絵:長谷川雪旦 出版年:天保5年(1834) 

 東海道五十三駅之図・品川1
絵:長谷川雪旦 文政年間(1818~1829) 

 東海道五十三駅之図・品川2
絵:長谷川雪旦 文政年間(1818~1829) 

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