浮世絵 吉原(吉原案内) 
 
    

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  吉原はやり小唄総まくり

 この草紙はタイトルのごとく吉原ではやっていた小歌(小唄)を集めたもの。版元は江戸さかい町中島屋伊右衛門とあるが刊記はない。文政2年(1819)に再版されたものに初版が万治3年(1660)と記されているが、これには疑問があるようだ。江戸の時代からすでにこの疑問は提起されていたようで、柳亭種彦はこの草紙に書かれている内容から延宝の末(1680)~天和の頃(1681~1684)ではないかと推測している。寛政年間(1789~1801)に再版された本は「吉原繁栄艸紙」と改題して刊行している。また文政2年(1819)の再版本は元に戻って「吉原はやり小歌そうまくり」として刊行している。何れも版元は中島屋。それにしても初版が延宝の末から天和の頃であったとしても、文政2年は初版から140年ほども経っている。それでもなお「はやり小唄」として通用することに、江戸の時代の時間の流れが理解できない。
 初版(複製本)、寛政年間版、文政2年版が揃っているので同時に掲載します。
 

初   版 寛政年間版 文政2年版

   

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

初   版 寛政年間版 文政2年版

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