浮世絵 江戸の祭・風俗(江戸の華)
 
    

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 加賀鳶(かがとび)の図
絵:歌川豊国 

 加賀藩が組織した大名火消、加賀火消。天和元年(1681)に藩主・前田綱紀の命で本郷5丁目の加賀藩上屋敷内に設けたのが始まり。「加賀鳶」「喧嘩鳶」とも呼ばれた。纏(まとい)は銀塗太鼓で胴の左右に力紙を垂らしていた。鳶の火事装束は丸に斧の打ち違い模様の紋を染めた茶色の皮羽織を着用。行列の足並みは左手に左足、右手に右足とそろえ、一団となって行進した。火事場へ足を揃えて駆けつける様子は頼もしく見え、江戸の町衆から喝采を得ていた。定火消、町火消はもとより、他の大名火消より威厳があり火消仲間でも羨望の的であったという。それだけに加賀鳶の気位も高く、火事場では消し口を巡っての喧嘩などの騒ぎも起こしていたようだ。

 

 

 

 

 

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