浮世絵 絵入浄瑠璃本 
 
    

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凱陣八嶋(がいじんやしま)  
 絵入浄瑠璃本 1冊  絵師: 作者:井原西鶴   出版:貞享2年(1685) 版元:秋田屋市兵衛 

 凱陣八嶋は貞享2年(1685)、京都の嘉太夫節の宇治加賀掾のために書き下ろした浄瑠璃。西鶴は”嘉太夫節の浄瑠璃に、浮世をなぐさみ申し候”として加賀掾の嘉太夫節を愛好していた。当時の大坂では新鋭の近松門左衛門と竹本義太夫のコンビの浄瑠璃が盛況であったが、これに対抗して加賀掾は大坂に下り、西鶴作の”暦”を上演する。しかし近松と義太夫コンビは「賢女の手習新暦」で迎え撃ち、西鶴の「暦」は不人気で失敗した。再度挑戦のため「凱陣八嶋」を上演して、今度は好評を得たが、小屋が焼失。加賀掾は京都へ引き揚げてしまう。西鶴はこれに懲りて、再び浄瑠璃を書くことはなかったという。 

   

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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