浮世絵 源氏物語
 
    

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源氏香の図 2 (げんじこうのず)
絵師:三代歌川豊国 出版:弘化1年(1844)~弘化4年(1847) 版元:山本屋平吉 

源氏香の図  1  2  3

 源氏香の図 19薄雲(うすぐも)
  入日さす みねにたなびく 薄雲は もの思ふ袖に いろやまがへる
 
 

 源氏香の図 20朝顔(あさがほ)
  見しをりの 露わすられぬ 朝顔の 花のさかりは 過ぎやしぬらん
 
 

 源氏香の図 21乙女・少女(おとめ)
  おとめごも 神さびぬらし 天つ袖 ふるき世の友 よはひ経ぬれば
 
 

 源氏香の図  22玉葛(たまかづら)
  恋わたる 身はそれなれど 玉かづら いかなるすぢを 尋ね来つらむ
 
 

 源氏香の図 23初音(はつね)
  年月を まつにひかれて 経る人に けふうぐいすの 初音きかせよ
 
 

 源氏香の図 24胡蝶(こてふ)
  花ぞのの こてふをさへや 下草に 秋まつむしは うとくみむらむ
 
 

 源氏香の図 25蛍(ほたる)
  こゑはせで 身をのみこがす ほたるこそ いふよりまさる 思ひなるらめ
 
 

 源氏香の図 26常夏(とこなつ)
  なでしこの とこなつかしき 色を見ば もとの垣根を 人やたづねむ
 
 

 源氏香の図 27篝火(かがりび)
  かがり火に たちそふ恋の 煙こそ 世には絶えせぬ ほのほなりけれ
 
 

 源氏香の図 28野分(のわき)
  風さわぎ むら雲まがふ 夕べにも わするる間なく 忘られぬ君
 
 

 源氏香の図 29御幸(みゆき)
  をしほ山 みゆきつもれる 松原に けふばかりなる 跡やなからむ
 
 

 源氏香の図 30藤袴(ふじばかま)
  おなじ野の 露にやつるる 藤袴 あはれはかけよ かごとばかりも 
 
 

 源氏香の図 31真木柱(まきばしら)
  今はとて 宿かれぬとも なれきつる 真木の柱は われを忘るな
 
 

 源氏香の図 32梅枝(うめがえ)
  花の香は 散りにし枝に とまらねど うつらむ袖に あさくしまめや
 
 

 源氏香の図 33藤裏葉(ふぢのうらば)
  春日さす 藤のうらばの うちとけて 君し思はば 我も頼まむ
 
 

 源氏香の図 34若菜(わかな)上
  小松原 すえのよはひに 引かれてや 野べの若菜も 年をつむべき
 
 

 源氏香の図 35若葉(わかば)下 
 

 源氏香の図 36柏木(かしはぎ)
  いまわとて 燃えむけぶりも むすばほれ 絶えぬ思ひの なほや残らむ
 
 

源氏香の図  1  2  3

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