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浮世は現世の人間社会のこと。従って浮世絵は人間社会の様々な光景を描いたもので動植物が主役ではないと、 そんなご意見もあるかもしれません。しかしこれら動植物が人間社会を彩る上で大きな役割を果たしている事は否定できません。そんな理由で花鳥、獣、魚介類にスポットを当てた”浮世絵”を集めてみました。ただしここに掲載する絵はいわゆる浮世絵師によるものだけではなく伝統的な日本画の担い手である狩野派などの絵師が描いたものもあります。
花鳥画はどちらかと言えば写生に近い。浮世絵とはいえ、もともと忠実に写し撮ることを目的に描かれていることが多く、浮世絵のような主題を大袈裟に見せる演出はないが、それでも浮世絵師による絵(版画)は伝統的な日本画の絵とは異なり、また西洋画とも違う独特の味を出している。また、花鳥画は和歌や狂歌本の背景画として描かれている場合も多く見られますが、それでも和歌や狂歌を差し置いて、むしろ背景画が主役である場合も多い。図鑑や画帖だけでなく、絵が主体となった狂歌絵本などの花鳥画もこのページに掲載しています。 |
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絵本 画菊
絵:潤甫
作: |
出版年 元禄4年(1691) 版元 八尾恭豊
わが国最初の菊の図鑑。100種類以上の菊の絵に漢詩が添えられている。絵は永正16年(1519)に書かれたもで、絵師は若狭の守護大名武田元信の二男で後に建仁寺28世となった人。上質紙を用いて手彩色が施されている |
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絵本 草花絵全集
絵:伊藤伊兵衛
作(編集):伊藤政武 |
出版年 元禄12年(1699)
全3巻。草花図巻。 |
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絵本 明朝紫硯
絵:大岡春卜
作: |
出版年 延享3年(1746) 版元 渋川清右衛門・他
明朝6人の画家の書を大坂の絵師・大岡春卜が模写したもの。我国で初めての合羽刷りの技法を用いて出版された草紙とされる。上中下3巻の内上中2巻を掲載。 |
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絵本 明朝紫硯・再版
絵:大岡春卜
作: |
出版年 文化10年(1813) 版元 菱屋孫兵衛
延享3年刊の明朝紫硯と同じ板木を用いて印刷したもの。ただし、配色や印刷技法が異なっている為、まるで別物に見える。延享3年版では欠落していた下巻が揃い、3巻揃いで掲載。 |
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絵本 花彙
絵:島田充房
作: |
出版年 明和2年(1765) 版元 大路儀右衛門・他
全8巻。草花図鑑。前半4巻は”木”の部、後半4巻は”草”の部。各部100種の絵が描かれている。 |
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絵本 賞春芳
絵:池大雅・他
作(編集):恵美長政 |
出版年 安永6年(1777)
拓本の技術を応用した印刷本。若冲、池大雅、丸山応挙などが描いた春の景色に漢詩が添えられている。 |
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絵本 誹諧名知折
絵:北尾重政
作(編集):谷素朴 |
出版年:安永10年(1781) 版元:須原市兵衛
身近な草花を中心に約160品の図を描く。編者の谷素朴は北尾重政の俳諧の師匠でもあった。 |
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絵本 野山草
絵:橘保国
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出版年 文化3年(1806) 版元
全5巻。草木画集。絵の具の指示なども書かれているので画家を志す人の手本書として書かれたものかもしれない。 |
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絵本 略画式
絵:寫ヨ
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出版年 文化10年(1813) 版元 竹川藤兵衛 他
略画とは文字通り訳せば省略して簡単に描いた絵ということなのだが、スケッチ風の描写技法はこれはこれで素晴らしい。掲載した略画式は絵を志す人の手本書ともなった。 |
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絵本 光琳画譜
絵(模写):芳中
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出版年 文政9年(1826) 版元 和泉屋庄次郎
光琳と聞けば屏風絵の「かきつばた図」などの大作を思い出すが、軽妙なタッチの小品も素晴らしい。草花絵だけではないが25図を掲載。折本仕立ての画帖2冊を1頁に統合して掲載。 |
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絵本 菌譜
作・絵:坂本浩雪
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出版年 天保6年(1835) 版元
キノコの図鑑。全2冊で、最初の1冊には食べられるキノコ。2冊目は毒キノコと薬用のキノコが描かれている。 |
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絵本 鳥類絵抄(下巻)
絵:
作: |
出版年 享保3年(1718)
鳥類図鑑。上下2巻で刊行されたが、掲載は下巻のみ。 |
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絵本 画図百花鳥
絵:狩野探幽・他
作: |
出版年 享保13年(1728)
狩野派の絵師による鳥類図鑑。全4巻。 |
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絵本 百千鳥
絵:喜多川歌麿
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出版年 版元
折本仕立ての狂歌絵本。鳥を題材に13図。タイトルの「百千鳥」は旧所蔵家がつけたもの。原題は不明。 |
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絵本 花壇朝顔通
絵:春渓森有煌
作:壺天堂 |
出版年 文化12年(1815) 版元 高橋平助 他
花壇と歌壇をかけたタイトル。朝顔に和歌を添える。全2巻 |
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絵本 牽牛品類図考
絵:丹羽桃渓
作:峰岸正吉 |
出版年 文化12年(1815) 版元 浅田屋清兵衛 他
牽牛は”あさがお”のこと。朝顔品評会の記録本?。 |
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絵本 あさがほ叢(上巻)
絵:
作:四時菴形影 |
出版年 文化14年(1817)
朝顔の図鑑。上下2巻だが、掲載は上巻だけ。題言を書いた杏花園主人は太田南畝のこと。 |
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絵本 朝顔譜
絵:濃淡斎
作:秋水茶寮 |
出版年 文化15年(1818) 版元 大羽屋弥七 |
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絵本 朝顔三十六花撰
絵:服部雪斎
作: |
出版年 嘉永7年(1854) 版元
変化朝顔(変わり咲き朝顔や突然変異種など)の図鑑。36歌仙をもじって、36品の変化朝顔を掲載。 |
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絵本 朝かがみ
絵:
作: |
出版年 文久1年(1861) 版元
変化朝顔24品が掲載されている。変化朝顔は幕末に流行。朝顔にはとても見えないような不思議な形をしたものもある。 |
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絵本 虫ゑらみ(虫撰)
絵:喜多川歌麿
作(編):宿屋飯盛 |
「喜多川歌麿」のページの掲載
出版年 天明7年(1787) 版元 蔦屋重三郎
宿屋飯盛編集の狂歌本に15図の虫の絵を描く。序は歌麿の師とされる鳥山石燕が書いている。 |
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絵本 肘下選蠕
絵:森春渓
作: |
出版年 文政3年(1820)
虫類の写生図12図を折本仕立にした画帖。それぞれの絵に漢詩が添えられている。 |
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絵本 山の幸 海の幸
絵:
作(編集):石寿観秀国 |
出版年 宝暦12年(1762) 版元 山崎金兵衛・他
全2巻。上巻に草花、下巻に魚介類が描かれている。 |
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絵本 魚貝譜
絵:寫ヨ
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出版年 享和2年(1802) 版元 須原屋市兵衛 |
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浮世絵 魚尽し
絵:歌川広重
作: |
出版年 天保3年(1832) 版元 永寿堂 |
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