浮世絵 江戸の祭・風俗(江戸の賑い)
 
    

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江戸の賑い 深川
 

 江戸名所の内 永代橋の風景
絵:国綱 

 永代橋は江戸時代に隅田川に架橋された橋の中で最も河口近くに位置する。架橋されたのは元禄11年(1698)。橋の長さは114間(約207m)、幅は3間4尺5寸(約7m)、桁下は満潮時でも1丈(3m)が確保されていた。数多くの廻船が行き来する場所に架橋されたことから、船の通行を阻害しないように橋脚の高さは5橋のなかで最も高いもであった。橋の上からは西に富士山、南に箱根の山々、東に安房上総、北には筑波山が眺められる観光名所となった。
 永代橋を渡った深川は江戸時代初期には江戸湾に面する低湿地帯だった。ここを埋め立てて市街地が造成された。堀を縦横に張り巡らせ、日本橋地域の大店が商品保管の蔵を建てて物流拠点の一つとした。木置場(木場)は材木商が貯木場とした。また江戸市中から多くの寺院が移転し、門前町が生まれて多くの参拝者や門前町に客を集めていた。特に富岡八幡宮の夏祭りは江戸の三大祭の一つに数えられて江戸時代の人気スポットだった。
 深川には常に多くの参拝者や名所見物の人々が訪れ、また木場や商品の流通拠点に商用で訪れる商人も絶えることがなかった。永代寺、深川八幡の門前町はこうした人々を目当てに形成され、大いに賑わっていた。さらに大勢の人の集まる場所の自然の成り行きで岡場所・花街としても江戸中に知れる存在になってゆく。これを目当ての客もいて賑いはますます盛んになる。
 深川の花街の特徴は木場を抱える土地柄からか、お客に威勢がよく粋な商人や職人が多くいたことにあるようだ。岡場所の遊女とは違う、芸は売るが体は売らないとする心意気が自慢の「辰巳芸者」はそうした客の人気を得ていた。辰巳芸者の心意気・粋は洒落本や人情本などの絵草紙の題材としても取り上げられている。
 



 江戸名所 永代橋佃島
絵:歌川広重 

 東都名所 永代橋深川新地
絵:歌川広重 

 江戸八景 永代橋
絵:溪斎英泉 

 深川富ケ岡八幡宮
絵:歌川広重 

 江戸名所 深川八幡宮
絵:歌川広重 

 東都名所一覧より 深川八幡祭礼
絵:北斎辰政(葛飾北斎) 

 江戸高名会亭尽 深川八幡境内
絵:歌川広重 

 江戸高名会亭尽 深川八幡前
絵:歌川広重 


 辰巳八景 
絵:歌川国貞  

 辰巳八景 
絵:歌川国貞  

 辰巳八景 
絵:歌川国貞  

 辰巳八景 
絵:歌川国貞  

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