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江戸名所記 1 |
絵・文:浅井了意 出版年:寛文2年(1662) 版元:河野道清 |
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京都で出版された江戸の案内書。81カ所の名所のそれぞれに挿絵が描かれている。当時の風俗を窺うには格好の資料。とはいえ、日本橋、墨田川、禰宜町の芝居小屋を除いて他はすべて寺社仏閣。挿絵に登場するのは侍と僧侶の姿がほとんどで町人はまれ。この冊子が出版されたのは寛文2年(1662)。その5年前の明暦3年(1657)には江戸の町約6割を焼き尽くした明暦の大火(振袖火事)があった。町家の様子は分からないが、寺社仏閣の建物は立派に描かれているので、5年で復興を果たしたのだろうか。そうなら、大災害にめげない日本人の心意気はこの時代からすでにあったようだ。 |
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