浮世絵 二代目・歌川国貞 
   
 
    

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二代目・歌川国貞(うたがわ くにさだ) 二代目・歌川国政 四代目・歌川豊国

 二代目・歌川国貞は文政6年(1823)に江戸近郊の農家で生まれる。幼名を政吉、後に清太郎といった。14~15歳ころに初代歌川国貞の門人となる。師の国貞は弘化1年(1844)に三代目豊国を襲名する。その2年後の弘化3年(1846)24歳のとき三代豊国の長女(お鈴)の入婿となる。この時に二代目(三代目?)国政を名乗ったのか、あるいはこれ以前に国政を名乗っており入り婿となった時には二代目国貞を名乗ったのか、それとも二代目国貞襲名は別の時期なのか判然としない。このサイトに掲載した僅かな作品だけの資料で判断するの不適切ではあるが、嘉永4年(1851)に刊行された合巻「木下影真砂模絵」は一寿斎国政画としている。また嘉永5年(1852)刊(稿本は嘉永4年に成立)合巻「連理翅山鶏奇縁」も一寿斎国政画としている。一方嘉永5年(1852)刊行の合巻「花見小袖對乃佳賀紋」は国貞画となっている。実際に刊行された年とは差異があることもあるが、このあたりの時期に二代目国貞を襲名したものと推測。
 二代目国貞は師が退去した亀戸の屋敷に住み、作画は師の画風を踏襲。浮世絵は美人画・役者絵の他、初代が始めた当世風源氏画も引き継ぐ。合巻の挿絵も数多く描いている。2代国貞時代は一寿斎、梅蝶楼などの号を使用。
 明治3年(1870)に豊国の名跡を襲名する。この際に本来は4代目豊国であるが、師が豊国を襲名した時の騒動に倣い3代目豊国と名乗る(師は2代目豊国と名乗る)。この点も師の意思(?)を忠実に引き継いでいる。
 明治13年(1880)58歳にて永眠。

 浮世絵・画帖

 月雪花のうち雪 他
 絵:二代歌川国貞
 出版年:嘉永5年~(1852~)  版元: 
 浮世絵

 新版五十三次見立双六
 絵:三代歌川豊国・二代国貞
 出版年:嘉永5年(1852)  版元:若狭屋与市
 双六(役者絵) 

 紫式部源氏かるた
 絵:二代歌川国貞
 出版年:安政4年(1857)  版元:蔦屋吉蔵
 浮世絵 

 末広五十三次
 絵:二代歌川国貞 他  
 出版年:慶応1年(1865)  版元:
 浮世絵
 文久3年(1863)将軍家茂上洛の様子を描く 

 吾妻けんし
 絵:三代歌川豊国
   二代歌川国貞 
 
 出版年:嘉永5年(1852)慶応1年(1865)版元:桐谷堂
 画帖 1巻 源氏54帖を当世風俗で描き源氏物語の和歌を添える。
 嘉永5年三代豊国30図、慶応1年二代国貞が24図描く  

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 合 巻

 木下影真砂摸絵
 絵:一寿斎国政
 作:藤本吐蚊
 
 出版年:嘉永4年(1851)  版元:藤岡屋慶次郎
 合巻 4冊 

  連理翅山鶏奇縁
 絵:一寿斎国政・歌川芳綱
 作:楽亭西馬
 出版年:嘉永5年(1852)  版元: 紅英堂
 合巻 5編20冊
 初編・2編は国政が、3~5編は歌川芳綱が描く

 花見小袖對乃佳賀紋
 絵:二代歌川国貞
 作:笠亭仙果 
 出版年:嘉永5年(1852)  版元:森屋治兵衛
 合巻 4編16冊 

 春の文かしくの草紙
 絵:三代歌川豊国 二代国貞
 作:山東京山
 出版年:嘉永1年(1848)~嘉永6年(1853)
 版元:山本平吉  合巻 7編28冊
 初編~6編を三代豊国、7編(嘉永6年刊)を二代国貞が描く

 牡丹園娘荘子
 絵:三代豊国 国輝 二代国貞
 作:笠亭仙果
 出版年:嘉永3年(1850)~安政4年(1857)
 版元:藤岡屋慶次郎  合巻 5編20冊 初編は三代歌川豊国
 2編~4編は歌川国輝・5編(安政4年刊)は二代歌川貞国

 庭訓武蔵鐙
 絵:三代豊国 国輝 二代国貞
 作:万亭応賀
 出版年:嘉永3年~安政3年(1856) 版元:若狭屋与市
 合巻 6編 24冊 初編は三代歌川豊国、2.3.5編を歌川国輝 4編(嘉永6年刊)を二代歌川国貞、6編を歌川国郷が描く

 鄙物語業平草紙
 絵:三代豊国 二代国貞
 作:立亭光彦 
 出版年:嘉永4年(1851)  版元:蔦屋吉蔵
 合巻 2編8冊
 初編を三代歌川豊国、二編(嘉永6年刊)を二代歌川国貞が描く 

 島廻浪間朝比奈
 絵:歌川国輝 二代歌川国貞
 作:柳下亭種員 柳煙亭種久 
 出版年:嘉永4年(1851)~安政2年(1855)
 版元:蔦屋吉蔵  合巻 7編28冊
 初編~5編(嘉永4年~刊)は絵:歌川国輝・作:柳下亭種員
 6編~7編(嘉永7年~刊)は絵:二代国貞・作:柳煙亭種久 

 佐野の渡雪乃八橋
 絵:歌川国麿・二代歌川国貞
 作:二代為永春水 
 出版年:嘉永6年(1853)~安政4年年(1857)
 版元:大黒屋平吉 合巻 7編28冊  1~4編国麿
 5~7編(安政1年~4年刊)二代国貞が描く

 八重撫子累物語
 絵:二代歌川国貞・歌川国清
 作:笠亭仙果 
 出版年:嘉永6年(1853)~安政3年(1856)
 版元:蔦屋吉蔵
 合巻 5編20冊 

 嵯嶺奥猫魔多話
 絵:二代歌川国貞
 作:煤田舎好文 
 出版年:安政1年(1854)~安政2年(1855)
 版元:亀游堂
 合巻 2編8冊 

 結鹿子紺屋小説
 絵:二代歌川国貞
 作:空中楼花咲爺 
 出版年:安政1年(1854)  版元:山田屋庄兵衛
 合巻 4冊(初編のみ)
 

 与謝武郎恋夜話
 絵:二代歌川国貞・歌川国輝
 作:喜楽斎英寿 
 出版年:安政1年(1854)~安政2年(1855)
 版元:笑寿屋庄七
 合巻 4編16冊 

 当写殿下茶屋驛
 絵:二代歌川国貞
 作:鈍亭魯文 
 出版年:安政2年(1855)  版元:山本平吉
 合巻 3冊 

 蝶鵆亀山染
 絵:二代歌川国貞
 作:柳水亭種清 
 出版年:安政2年(1855)~安政4年(1857)
 版元:辻岡屋文助
 合巻 3編12冊 

 新増補西国奇談
 絵:二代歌川国貞・歌川芳虎
 作:二代為永春水 
 出版年:安政3年(1856)~明治8年(1875)
 版元:加賀屋吉兵衛 合巻 20編80冊 
 1~16編二代国貞 17~20編 芳虎が描く

 娘庭訓金鶏
 絵:二代歌川国貞
 作:山東京山 
 出版年:安政3年(1856)~安政5年(1858)
 版元:佐野屋喜兵衛
 合巻 3編12冊 

 蔦紅葉宇津谷峠
 絵:二代歌川国貞
 作:柳水亭種清 
 出版年:安政4年(1857)  版元:恵比寿屋庄七
 合巻 3編12冊
  

 当南身延御利益
 絵:二代歌川国貞
 作:柳水亭種清 
 出版年:安政4年(1857)  版元紅英堂
 合巻 3編12冊  

 入船倭取楫
 絵:二代歌川国貞
 作:柳水亭種清 
 出版年:安政4年(1857)  版元:紅英堂
 合巻 2年8冊 
 

 報讐自来也物語
 絵:二代歌川国貞・歌川国郷
 作:柳水亭種清 
 出版年:安政4年(1857)  版元
 合巻  

 義経千本桜
 絵:二代歌川国貞
 作:柳下亭種清 
 出版年:安政4年(1857)  版元:鶴屋喜右衛門
 合巻 3編12冊 

 花曇朧夜草紙
 絵:二代歌川国貞
 作:二代為永春水
 
 出版年:安政4年(1857)~文久1年(1861)
 版元:森屋治兵衛
 合巻 6編24冊  

 糸廼時雨越路一諷
 絵:二代歌川国貞
 作:柳水亭種清
 
 出版年:安政5年(1858)  版元:蔦屋吉蔵
 合巻 2編8冊 
 

 いろは仮名黄金捺
 絵:二代歌川国貞
 作:桜田治助
 
 出版年:安政5年(1858)  版元:蔦屋吉蔵
 合巻  

 薄俤幻日記
 絵:二代歌川国貞
 作:二代為永春水 
 出版年:安政6年(1859)~文久1年(1861)  
 版元:蔦屋吉蔵
 合巻 6編24冊(7編のうち4編が欠)
  

 小幡怪異雨古沼
 絵:二代歌川国貞
 作:柳水亭種清 
 出版年:万延1年(1860)  版元:蔦屋吉蔵
 合巻 3編12冊 
 

 英皎うとふ一諷
 絵:二代歌川国貞
 作:柳水亭種清 
 出版年:万延1年(1860)  版元:蔦屋吉蔵
 合巻 3編12冊  

 三人吉三廓乃初買
 絵:二代歌川国貞
 作:竹葉舎一郎 
 出版年:万延1年(1860)  版元:紅英堂
 合巻 3編12冊 

 轡音手綱乃染分
 絵:二代歌川国貞
 作:柳屋梅彦 
 出版年:文久1年(1861)  版元:蔦屋吉蔵
 合巻 3編12冊  

 太鼓櫓恵礎
 絵:二代歌川国貞
 作:並木舎五柳 
 出版年:文久1年(1861)  版元:蔦屋吉蔵
 合巻 3編12冊  

 竜三升高根雲霧
 絵:二代歌川国貞
 作:並木舎五柳 
 出版年:文久1年(1861)  版元:山田屋庄次郎
 合巻 3編12冊  

 御所桜梅松録
 絵:二代歌川国貞 歌川芳虎
 作:鶴亭秀賀 山々亭有人 
 出版年:文久1年(1861)~明治3年(1870) 
 版元:品川屋久助 他   合巻15編60冊 
 挿絵:1~7編 二代歌川国貞 8~15編 歌川芳虎  

 青砥稿花紅彩画
 絵:二代歌川国貞
 作:柳屋梅彦
 
 出版年:文久2年(1862)  版元:蔦屋吉蔵
 合巻 3編12 
 

 池園物語
 絵:二代歌川国貞
 作:山々亭有人
 
 出版年:文久2年(1862)  版元:桐谷堂
 合巻 2編8冊 
 

 蘇防染桜模様
 絵:二代歌川国貞
 作:律窓貞雅 
 出版年:文久2年(1862)~文久3年(1863)  
 版元:辻岡屋文助
 合巻 3編12冊  

 世界袷蝶々小紋
 絵:二代歌川国貞
 作:柳水亭種清 
 出版年:文久2年(1862)  版元:蔦屋吉蔵
 合巻 3編12冊
  

 月見曠名画一軸
 絵:二代歌川国貞
 作:柳屋梅彦 
 出版年:文久2年(1862)  版元:
 合巻 2編8冊  

 仮名清譚恋畦倉
 絵:二代歌川国貞
 作:瀬川如皐 
 出版年:文久3年(1863)  版元:蔦屋吉蔵
 合巻 3編12冊  

 春色墨田川
 絵:二代歌川国貞
 作:二代柳亭種彦
 
 出版年:文久3年(1863)~元治1年(1864)
 版元:喜鶴堂
 合巻 3編12冊 
 

 若葉梅浮名横櫛
 絵:二代歌川国貞
 作:並木金次 
 出版年:文久3年(1863)  版元:山本平吉
 合巻 2編8冊
  

 室町源氏胡蝶巻
 絵:二代歌川国貞・四代豊国
 作:二代柳亭種彦 
 出版年:元治1年(1864)~明治8年(1875)
 版元:紅英堂
 合巻 24編96冊  

 菖蒲太刀対侠客
 絵:二代歌川国貞
 作:勝諺蔵 
 出版年:慶応1年(1865)  版元:蔦屋吉蔵
 合巻 3編12冊 
 

 娘評判善悪鏡
 絵:二代歌川国貞
 作:勝諺蔵 
 出版年:慶応2年(1866)  版元:蔦屋吉蔵
 合巻 3編12冊 
 

 櫓太鼓鳴音吉原
 絵:二代歌川国貞
 作:勝諺蔵 
 出版年:慶応2年(1866)  版元:
 合巻 3編12冊 
 

 契情曽我廓亀鑑
 絵:二代歌川国貞
 作:勝誠蔵
 出版年:慶応3年(1867)  版元:蔦屋吉蔵
 合巻 3編12冊 

 茲江戸小腕達引
 絵:二代歌川国貞
 作:勝誠蔵
 出版年:明治1年(1868)  版元:蔦屋吉蔵
 合巻 3編12冊 

 隅田川鶯音曽我
 絵:二代歌川国貞
 作:河竹黙阿弥
 出版年:明治1年(18689  版元:蔦屋吉蔵
 合巻 3編12冊 

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