椿説弓張月(ちんせつゆみはりづき)は保元の乱(1156)で父である源為義とともに崇徳上皇の側について戦い敗れた源為朝を主人公とした物語。為朝は伊豆へ流され伊豆大島で自害したことになっているが、物語では琉球へ渡り、その子孫が琉球王になるという展開。作者は曲亭馬琴。挿絵は葛飾北斎が描いている。前編は文化4年(1807)に刊行され、以後後編および続編が文化5年、拾遺が文化7年、残編が文化8年に刊行された。挿絵はほとんどが見開きページで描かれ、北斎らしい素晴らしい構図だが数が少ないのが少し残念。本サイトには江戸時代の刊行本と共に大正6年に春祥堂から出版された活字本も掲載しました。 |