浮世絵 鳥羽絵

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 鳥羽絵

 江戸中期、宝永(1704〜)頃から大坂で流行した略画体の戯画を鳥羽絵と称している。語源の”鳥羽”は平安時代の名僧・鳥羽僧正(覚猷=かくゆう)から。鳥羽僧正が描いた絵はユーモアと風刺的な作風で今日の漫画の祖であるともされている。因みに「漫画」という表現は山東京伝(絵は北尾重政)が寛政10年(1798)に出版した「四時交加」の序文で使ったのが初めてとされる。
 鳥羽絵の特徴は手足が長く、目は黒丸か一文字、大きな口を持ち、動作は誇張されて描かれている。主な絵師としては大岡春卜、長谷川光信、竹原春朝斎、松屋耳鳥斎など。その他に風刺画などで鳥羽絵の手法を用いて描かれているものも多い。
 

 扇能的

 絵:竹原信繁(春朝斎)
 作:  
 刊記は享保5年(1720)となっていますが、掲載本は天明年間(1781〜1789)の新刻本と思われます。 

 三国志

 絵:竹原信繁(春朝斎)
 作:   
 刊記は享保5年(1720)となっていますが、掲載本は天明年間(1781〜1789)の新刻本と思われます。

 欠び留

 絵:竹原信繁(春朝斎)
 作: 
 刊記は享保5年(1720)となっていますが、掲載本は天明年間(1781〜1789)の新刻本と思われます。

 鳥羽絵筆拍子

 絵:長谷川光信
 出版年 享保9年(1724)  版元
 掲載本は現存本を写したものでなく、大正8年に文芸書院より刊行された複製本の写しです。光信の2作目の作品とされ代表作の一つ。 

 軽筆鳥羽車

 絵: 
 掲載本は現存本を写したものでなく、大正8年に文芸書院より刊行された複製本の写しです。ただし、 この本は光信の作ではなく、大岡春卜の作との説もあり、現在ではこの説が有力です。

 水也空

 絵:松屋耳鳥斎
 作:
 出版年 安永9年(1780)  版元 八文字八左衛門 
 耳鳥斎の代表作。

 かつらかさね

 絵:松屋耳鳥斎
 作: 
 出版年 享和3年(1803)  版元 塩屋忠兵衛 

 古鳥図賀比

 絵:松屋耳鳥斎
 作: 
 出版年 文化2年(1805)  版元 河内屋幸平衛 他 


 茶袋伝

 絵・作:十返舎一九   
 出版年 寛政9年(1797)  版元 三河屋小兵衛
 咄本 1巻
 十返舎一九は二十歳前後の頃に7年間大阪で過ごし、このとき耳鳥斎の鳥羽絵の影響を受けた。  

 鳥羽絵

 絵:歌川国信
 作:志満山人(国信) 
 出版年:文政1年(1818)  版元:岩戸屋
 合巻 3冊 


 浮世絵 豊国十二か月

 絵:一陽斎(豊国)  
 出版年 不詳  版元 不詳
 豊国が描いたかどうかの確証はない。江戸の浮世絵師が鳥羽絵の手法で描いた年中行事のパロデイ。  


 鳥獣戯画

 絵:覚猷(鳥羽僧正) 
 鳥獣戯画(鳥獣人物戯画)は京都市左京区の高山寺に伝わる紙本墨画の絵巻物。日本最古の漫画ともいわれ国宝に指定されている。掲載した絵は大正15年に燦陽会から出版されたものの写しです。 

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