浮世絵 狂歌絵本 
   
 
    

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狂歌絵本

 狂歌という呼称が意識されたのは鎌倉時代以降のこと。和歌の家に生まれ、その反逆者といわれた曉月坊(ぎょうげつぼう)藤原為守(生年:文永2年(1265)、没年:嘉暦3年(1328))が狂歌の祖といわれている。多くの文芸と同じく狂歌もまた最初は上方を中心に広まった。江戸にも半井卜養(なからいぼくよう)など俳人で狂歌を詠む人もいたが、一般大衆に広まるまでには至っていない。上方においても狂歌が一般大衆に根付いたのは大坂の商人油煙斎貞柳(ゆえんさい ていりゅう)が活躍した正徳年間(1711~)以降であったようだ。
 江戸で狂歌が盛んになるのは黄表紙・洒落本などの文芸が立ち上がる明和期(1764~)安永期(1772~)からで天明期(1781~)にそのピークを迎える。武士であった唐衣橘洲(小島謙之)、四方赤良(太田
覃)、朱楽菅江(山崎景貫)、町人であった元木網(大野屋喜三郎)、大屋裏住(白子屋孫左衛門)、宿屋飯盛(石川雅望)などが活躍する。
 狂歌は浮世絵版画と組んで、狂歌絵本となってさらに一般に浸透する。華麗な狂歌絵本を手掛けたのは当時の出版界に頭角を現した新進気鋭の版元・蔦屋重三郎。その重三郎に見いだされて才能を発揮した喜多川歌麿の浮世絵を背景とした狂歌絵本が多数出版された。

 犬百人一首
 絵:
 作:幽双庵
 出版年:寛文9年(1669)  版元:
 狂歌絵本 1巻
 現存本ではなく希書複製会から刊行された複製本です
 

 古今狂歌仙
 絵:
 作:
 出版年:延宝7年(1679)  版元:川勝又兵衛
 狂歌絵本 2巻
 現存本ではなく希書複製会から刊行された複製本です
 

 卜養狂歌集
 絵:菱川師宣
 編:半井卜養
 出版年:天和1年(1681)

 狂歌たび枕
 絵:菱川師宣
 編:野々村信武
 出版年:天和2年(1682)  版元:酒田屋

 貞徳狂歌集
 絵:菱川師宣
 作:松永貞徳 
 出版年:天和2年(1682)  版元:柏屋与市 

 竹斎狂歌物語
 絵:
 作: 
 出版年:正徳3年(1713)  版元:安井弥兵衛
 浮世草子 3巻 

 狂歌五十人一首
 編:油煙斎貞柳
 出版年:享保6年(1721)  版元:大野木市兵衛

 今様職人尽百人一首
 絵:近藤清春
 作:
 出版年:享保年間(1716~1735)  版元:
 狂歌絵本 1巻
 現存本ではなく希書複製会から刊行された複製本です
 

 御伽品鏡
 絵:長谷川光信
 編:鯛屋貞柳
 出版年:元文4年(1739)  版元:千草屋新右衛門
 狂歌絵本 1巻 大坂の小商人や大道芸人を題材にした狂歌絵本

 江戸名所百人一首
 絵:近藤清春
 作:近藤清春
 出版年:巌門年間(1736~1740)  版元:
 狂歌絵本 1巻
 現存本ではなく希書複製会から刊行された複製本です
 

 家賀御伽
 絵:長谷川光信
 編:栗何亭木端 
 出版年:宝暦2年(1752) 版元:千草屋新右衛門
 狂歌絵本 1巻 御伽品鏡の続編。現存本ではなく大正3年日本風俗図会刊行会から出版された複製本の写しです。 

 狂歌浪花丸
 絵:
 作:白緑斎陰山梅好
 出版年:明和8年(1771)  版元:
 狂歌絵本 1巻
 現存本ではなく希書複製会から刊行された複製本です
 

 江戸二色
 絵:北尾重政
 作:弄籟子
 出版年:安永2年(1773)  版元:鱗形屋孫兵衛
 狂歌絵本 1巻 江戸玩具の絵に狂歌を添える。
 現存本ではなく希書複製会から刊行された複製本です
 

 大津みやげ
 絵:
 作:白緑斎陰山梅好
 出版年:安永9年(1780)  版元:
 狂歌絵本 1巻
 現存本ではなく希書複製会から刊行された複製本です
 

 絵本見立仮譬尽
 絵:
 作:竹杖為軽
 出版年:天明3年(1783)  版元:須原屋市兵衛
 狂歌絵本 3巻
 現存本ではなく希書複製会から刊行された複製本です
 

 古今狂歌袋
 絵:北尾政演
 編:宿屋飯盛
 出版年:天明7年(1787)  版元:蔦屋重三郎

 詞の花
 絵:喜多川歌麿
 出版年:天明7年(1787)  版元:和泉屋源七

 虫ゑらみ
 絵:喜多川歌麿
 編:宿屋飯盛
 出版年:天明8年(1788)  版元:蔦屋重三郎

 狂月坊
 絵:喜多川歌麿
 編:紀定丸
 出版年:寛政1年(1789)  版元:蔦屋重三郎

 潮干のつと
 絵:喜多川歌麿
 出版年:  版元:蔦屋重三郎

 百千鳥
 絵:喜多川歌麿
 版:赤松金鶏
 出版年:  版元:丸屋文右衛門

 和歌夷
 絵:喜多川歌麿
 編:宿屋飯盛
 出版年:  版元:蔦屋重三郎

 譬喩節
 絵:喜多川歌麿
 出版年:寛政1年(1789)  版元:

 駿河舞
 絵:喜多川歌麿
 出版年:寛政2年(1790)  版元:

 春の若葉
 絵:喜多川歌麿
 出版年:  版元:丸屋文右衛門

 団扇合美人揃
 絵・編:南陀伽紫蘭
 出版年:  版元:
 「東都名所煙草入合」を併載

 狂歌虫合
 絵・編:南陀伽紫蘭
 出版年:  版元:藤白屋太兵衛

 狂歌千代の秋
 絵:勝川春潮
 出版年:  版元:蔦屋重三郎

 春の色
 絵:等琳 他
 撰:桒楊庵 
 出版年:寛政7年(1795)  版元:蔦屋重三郎 

 燕都の見図
 絵:歌川豊国
 編:狂歌堂真顔
 出版年:寛政7年(1795)  版元:和泉屋市兵衛 

 吾妻からげ
 絵:北尾重政
 編:唐衣橘洲
 出版:寛政9年(1797)  版元:和泉屋源七

 東遊
 絵:北斎
 編:浅草庵市人
 出版年:寛政11年(1799)  版元:蔦屋重三郎

 狂歌三十六歌仙
 絵:北斎辰政
 編:三陀羅法師
 出版年:寛政12年(1800) 

 東都名所一覧
 絵:北斎辰政
 出版年:寛政12年(1800) 版元:蔦屋重三郎

 五十鈴川狂歌車
 絵:北斎辰政
 編:三陀羅法師
 出版年:享和2年(1802)

 狂歌幕之内
 絵:蹄斎北馬
 編:千種庵霜解
 出版年:享和2年(1802)  版元:山中要助

 狂歌左鞆絵
 絵・編:南陀伽紫蘭
 出版年:享和2年(1802)  版元:

 山満多山
 絵:画狂人北斎 
 出版年:文化1年(1804)  版元:蔦屋重三郎

 百囀
 絵:画狂人北斎
 作:是和斎  
 出版年:文化2年(1805)  版元:西村屋与八
 狂歌絵本 1巻 

 隅田川両岸一覧
 絵:葛飾北斎
 出版年:文化3年(1806)  版元:鶴屋喜右衛門

 狂歌百人一首
 絵:北尾重政
 編:六樹園(石川雅望)
 出版年:文化6年(1809)  版元:角丸屋勘助

 江戸名所画本
 絵:十返舎一九 
 出版年:文化10年(1813)  版元:
 江戸名所を背景画にした狂歌絵本 

 狂歌問答
 絵:
 作: 
 出版年:文化14年(1817)  版元:森屋治兵衛
 掲載本は嘉永4年(1851)の再刻本です 

 狂歌煙草百首
 絵:
 作:蘭奢亭薫 
 出版年:文政3年(1820)  版元: 

 戯場百人一首
 絵:勝川春亭
 編:紀尾佐丸
 出版年:文政3年(1820)  版元:

 もじり狂歌さあござれ
 絵:
 作: 
 出版年:  版元: 

 美人画帖
 絵:歌川国直
 作: 
 出版年:  版元:
 狂歌絵本 1巻 

 花容女職人鑑
 絵:歌川国直
 作: 
 出版年:  版元:
 狂歌絵本 1巻 

 三都名所一覧
 絵:魚屋北溪
 編:梅廼屋鶴子 
 出版年:文政年間(1818~1829)  版元: 

 吉方廼滝
 絵:魚屋北溪
 編:狂歌堂嶋人
 出版年:天保4年(1833)  版元:

 狂歌名数画像集
 絵:岳亭丘山
 編:文々舎蟹子丸
 出版年:  版元:

 商人狂歌合  出版年:天保6年(1835)模写

 四方乃巴流
 絵:魚屋北溪
 編:狂歌堂嶋人
 出版年:天保7年(1836)  版元:

 狂歌東都花日千両 日本橋 絵:歌川広重  出版年:  版元:
 日本橋界隈の賑い風景とそれに因む狂歌 

 狂歌東都花日千両 廓中
 絵:歌川国芳
 出版年:  版元:
 廓の賑い風景とそれに因む狂歌 

 狂歌東都花日千両 戯場
 絵:三代歌川豊国
 出版年:  版元:
 芝居の賑い風景とそれに因む狂歌

 近世商売尽狂歌合
 絵:
 作:石塚豊芥子 
 出版年:嘉永6年(1853)  版元: 

 狂歌江都名所図会
 絵:歌川広重
 編:天明入道
 出版年:安政3年(1856)  版元:
 狂歌絵本 16編 14冊
 

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