浮世絵 歌川国政 
   
 
    

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歌川国政(うたがわ くにまさ)

 国政は安永2年(1773)に会津で出生。若くして江戸に出て、最初は紺屋の職人として働く。芝居好きでかつ役者絵を描くことに優れ、これが初代豊国に認められて豊国の最初の門人となる。門人といっても師の豊国との年齢差はは4歳ほどしかない。国政22歳頃の寛政7年(1795)には大首絵の役者絵を描いていたという。寛政11年(1799)に出版された「俳優楽室通」には役者絵全36画のうち師の豊国と国政で各18画を描いている。このとき、後に豊国の一番弟子と称えられた国貞(三代目豊国)はまだ13歳で豊国の門下生にはなっていない。
 国政の役者絵は師の豊国をも凌ぐといわれ、役者絵以外にも美人画も描いていたされるが残念ながら掲載する資料がない。また師の豊国と違って合巻などの挿絵を描くことはなっかたようだ。僅かに挿絵を描いた洒落本2冊が国立国会図書館デジタルコレクションにありこのサイトに掲載しています。
 国政は文化2年(1805)ころまで浮世絵を描いていたが、その後は浮世絵師としての活躍はなく、もっぱら役者似顔絵の仮面を作っていたという。国政の役者絵は当初は師の豊国の模倣から始まったと思われますが享和の初め(1801~)ごろから豊国の画風が変化するにつれ、国政はそれに追随することはなかったようで、このことが浮世絵師を廃業するきっかけになったのではと、証明する事跡は何もないが勝手に推測。
 文化7年(1810)に37歳の若さで死去する。

 俳優楽室通
 絵:歌川豊国・国政
 作:式亭三馬
 出版年:寛政11年(1799)  版元:上総屋忠助
 役者絵本 1巻 

 郭通遊子
 絵:歌川国政
 作:青松亭藍江 
 出版年:寛政9年(1797)  版元:
 洒落本 1巻 

 白狐通
 絵:歌川国政
 作:梅暮里谷峨
 出版年:寛政12年(1800)  版元:
 洒落本 1巻 

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