御前義経記(ごぜんぎけいき)の作者は”浮太郎冠者・実名与志”と記されているが西澤一風とされる。西澤一風は大阪の版元・正本屋太兵衛の子として生まれ、家業を継ぐ傍ら浮世草子、浄瑠璃作者として西鶴亡き後の関西文壇で第一人者として活躍した人物。 豊竹座の座付き作家でもあった。御前義経記の”御前”の意味は、ある大名の求めで「風流義経記」を読むことになり、それ以後これを「御前義経記」と改めたと序文に記されている。内容は伝承による義経記とは全く違うもので西澤一風の創作。ページ数は全8巻で約360ページ。挿絵は全巻で33図。うち見開きページの図が19図あります。挿絵の作者は不詳。 |